Uraraka

潜在意識をアップデートして本来の自分を生きる/望む未来をクリエイト

本を読まない私が珍しく図書館まで借りに行った手塚治虫『火の鳥』

手塚治虫の『火の鳥』
読んだことありますか?

私は普段、あまり本を読みません。
(大きな顔していきなり
 言うことじゃないよ、ですね)
勉強のための実用書は別として
小説や漫画はほとんど読まないのですが
めずらしくハマったのが『火の鳥』でした。

この作品は、晩年に描かれたものですら
もう30年以上も経っていますが
ロボットクローン
テーマにしている部分においては
現代やこの先にも
一石を投じる存在だと思います。

ただそれは全体から俯瞰すると
ほんの一部に過ぎないんです。

『火の鳥』では人間のもっと根底の
生きるということが表現されています。

そしてそれは、手塚治虫が生涯を通して
描き続けたスペクタクルな物語です。
スペクタクルって初めて使った!

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最後まで読み終わるとしみじみする。

 

思い立ったが吉日

先日、ブログのヘッダを
少しテコ入れしていた時のことです。
私が届けたいこと、力を注ぎたいことを
改めてイメージしていたら
ふと『火の鳥』を読んだ方がいい
気がしてきたんです。

この作品、もしかしたら子供のころに
アニメを観たことが
ちらっとあったのかもしれませんが
その記憶もなく
どんな話か全く知りませんでした。
でも火の鳥がどんな風にしゃべるか知ってる。
やはり観たことあったのか?

そこで思い立ったが吉日
早速、図書館に借りに行きました。

こういう思いつきは
時間が経つと忘れたり
熱が冷めてしまったりして
最高の機会を逃すので
できるだけ行動を
すぐ起こすようにしています。
例えるなら、料理と一緒。
できたての熱いうちに食べるのが
一番おいしくて感動する

ではここで
読んだことがない方の為にも
まずは簡単に紹介しますね。

読んだことがある方も
もしよかったらお付き合いください🐤🔥

『火の鳥』の構成と手塚治虫が現代編を描くとき

冒頭の繰り返しになりますが
漫画『火の鳥』は手塚治虫が
生涯をかけて描いた短編集です。

途中で連載終了となったものを
別の雑誌で書き直して
世に出したことも幾度となくあり
まさに不死鳥のごとく蘇り
描かれ続けてきたと言われています。

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構成としては、〇〇編というかたちで
いくつもの話が存在するのですが
実は各編が
どこかで繋がっていることがあります。
話は過去、未来を行ったり来たりして
だんだん現在に近づく設定なのですが
この現在をいつにするのかというのが
手塚治虫自身、難しいと
角川春樹氏との対談で
言っています。
(『火の鳥14巻』より)

なぜなら
長く連載しているうちに
時間が現在から過去へ
流れていってしまうから。
現代編を描くなら
自分の体から魂が離れる時であり
その時描きたい。
(でも肉体ないから描けない)
それ以前は、自分にとって
過去になってしまう。
そんな風に語っています。

 

物語の中の『火の鳥』とは

『火の鳥』は、不死鳥である。
けれども
人間には鳥の姿に見えているだけであって
実際は宇宙のエネルギーの象徴

『火の鳥』の血を飲むと
不老不死になれるという噂を
聞きつけた人間が
『火の鳥』を追い求め
やがては長生きの為に争うというのが
各編の共通の流れであり
大テーマは生と死です。

また話の舞台によっては
宗教問題、環境破壊、ロボット、クローン
といった現代やこの先にも通ずる
テーマが盛り込まれていて
手塚治虫からのメッセージのように感じる。

時折、登場人物が
輪廻転生していることがあるのですが
それが手塚治虫の死生観なのだと思う。
その死生観は先ほどお伝えした
角川氏との対談でも知ることができる。

現世に人間として生きている部分は
生命体のエネルギーの
ほんの一部にすぎない。
死ぬとそのエネルギーは
かりの肉体から抜け出して
また別の世界で生きる・・・それを続ける。

さらにはこんなことも言っています。
死への恐怖というのは
信仰からきた二次的なもので
動物や虫は煩悩がないから
虚心坦懐に生きて死んでゆく。

ん~たしかに
死というのは
ネガティブに捉えがちですが
死ぬ瞬間が実際どうなのか
本人に実体験を聞けないので
分からないですよね。
もっと死というものを
フラットにみても
いいのかもしれません。

まぁ、それでもやっぱり
大切な人やペットの死はつらいですけどね。
それが人間なんでしょうね。 

『火の鳥』が教えてくれたこと

私個人がこの『火の鳥』から学んだのは
人間はきれいなところだけじゃない
醜いところも全て含めて人間なんだ
ということ。

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物語には
昔は残虐非道だったけど
改心して虫すら殺さないようになったとか
逆に真面目だった人間が
地位と名誉とプライドに捉われて
人を陥れるようになるなど
時や場所を変えて各編に
いろいろな人間くさい部分が
描かれています。

ここで東洋思想が思い浮かんだ。
東洋思想には陰と陽の考え方がありますが
善と悪という観念はありません。
万物は善いも悪いもなく
陰陽として混沌と存在している。

私自身のことで言うと
常に正しくいなければと
律するところがあるけど
そもそもその基準は
どこにおいたものなのか。
それが正しいとも限らないし。
つい影の部分はダメだと
切り捨てたくなるけど
できない自分、弱い自分なども
全てひっくるめて
今の自分なんだと受け入れてあげたい。


手塚治虫は偉大な人ですね。
『火の鳥』という壮大な物語は
読み手によってひっかかるポイントが
それぞれ違うと思います。

私が読んだのは
角川文庫から出版されているもので
全部で14巻ありました。
図書館でも未だに借りる人が多く
予約待ちだったのは驚きです。

ちなみに私が一番好きなキャラは
宇宙生命体ムーピーとチロルちゃんです♪ 

かしこ*

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